【大発見】キノコの胞子紋で家紋を作ると美しい!

胞子には無限の可能性が…!
1

シイタケや舞茸などたくさんの種類があるキノコ。みなさんも小学校や中学校の理科の時間に習ったと思うが、キノコは「胞子」で増える。

 

001

上の画像はキノコが胞子を出しているところ。

この胞子を紙の上に落とし、できる模様を「胞子紋」と言う。キノコの指紋のようなものと考えていただきたい。

胞子紋を取るのは決して難しくない。簡単に取ることができるのだ。

 

002

スーパーでシイタケを買って、

 

003

いしづきを取り、

 

004

ついでに周りをカットして、

 

005

黒い紙の上に置き、濡れた脱脂綿を置いて、

 

006

紙コップをのせて、一晩放置すると、

 

007

胞子紋の完成!

胞子紋はこのように簡単に取ることができるのだ。かさの裏側の模様がきれいに分かり、とても美しい。

ちなみにいま私がいかにも専門家っぽく書いたが、胞子紋については、東京農業大学学術研究員矢野加奈子さんに教えてもらった。漢字が16文字も続くと、どこからが名前か分からない。

 

008

矢野さんに聞いたところ、胞子紋の可能性はもっとあるとのこと。胞子紋で家紋を作ることもできるそうだ。

これは「蛇の目」という家紋。武将・加藤清正の家紋である。これを胞子紋で作ると下のようなものになる。

 

009

いしづきの部分は胞子が出ないので、普通に胞子紋を取ると「蛇の目」の家紋になる。

ただし私が作りたいのは、そういう一休さん的な家紋ではなく、もっと高度な家紋だ。矢野さんに聞いたところ、紙をくり抜いた型を使えば、可能とのこと。

 

010

たとえば、ハート型に紙をくり抜いて、

 

011

その上にシイタケを乗せて、脱脂綿、紙コップをかぶせ、一晩放置すると、

 

012

ハート形の胞子紋の完成。愛の告白にだって使える。

いしづきの部分を考えて型紙を作ることで、思いのままの胞子紋ができるのだ。また、いかにも自分の手柄のように書いたが、これも矢野さんに教えてもらった。

この家紋は「巴紋」と言うそうだ。これも胞子紋で作ることができる。

 

013

型紙を作り、その上にシイタケを置き、一晩放置すると、

 

014

完成!

とても美しい。これを着物にそのまま入れたいと思うほどだ。洗濯したら、すぐに落ちるけど。

問題は私の家紋である。地主家の家紋は揚羽蝶なのだ。これが非常に難しい。なんでこんな家紋に私の先祖はしたのだろうか。子孫が胞子紋で家紋を作ることを考えて欲しい

 

015

家紋を星にして欲しかった。星の胞子紋は型紙も簡単なので、すぐに作ることができる。でも、地主家は揚羽蝶…。

 

016

まずは型紙を作る。今までと違い、小さすぎると切り抜けないので、大きくなってしまった。ちなみにこの型紙作りに1時間半かかっている。さらに大きいので、シイタケひとつでは型紙を埋めることができない。

 

017

そこで、シイタケを切り、型紙の上に満遍なく置いた。シイタケは切っても胞子が出る。ちなみに、いかにも専門家みたいに書いたが、すべて農大の矢野さんに教えてもらっている。なんなら、揚羽蝶の型紙もほぼ切り抜いてもらっている。私は不器用なのだ。

 

018

その結果、地主家の家紋ができた。今にも飛び出しそうな揚羽蝶ではないか。

この方法なら何でも胞子紋で作れると思う。問題はしばらくシイタケ料理が続くことだ。実はシイタケなら何でも胞子紋が取れるわけではない。

 

019

向かって右が胞子が出るシイタケで、左がなかなか出ないシイタケ。傘が開いていないと出ないのだ。これが一袋に2つあればいい方で、大体は開いていないので、使えないシイタケの方が多い。まぁシイタケ好きなら、問題ないだろう。

 

020

キノコで作ったキノコの胞子紋!

 

<取材協力>

東京農業大学 多摩川源流大学プロジェクト