アンネ・フランクを「萌えイラスト」で描くことの目的と難しさ
以前、こちらの記事で取り上げたこともあるが、近ごろ書店などで目にする萌え絵風のイラストで描かれた昔話や偉人伝。かわいらしく子どもに人気が出そうな絵柄であるが、そのかわいさも本の内容によっては多少の違和感を覚えてしまうこともあるらしい。
週刊マンガ世界の偉人のアンネ・フランク可愛いなぁ……でも結末考えるとなぁ。
いやでも子供向けだからソフトな表現かも……。
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ガチだった辛い。
敢えて萌え絵でやってるかの如きギャップの威力。子供の頃に読んでたら強烈だったろうなぁ。 http://t.co/eZ0sdTmGT9
— ワダツミ (@WadatumiG) 2015年4月19日
こちらは、「週刊マンガ世界の偉人」(朝日新聞出版)の「アンネ・フランク」。ナチスによるユダヤ人迫害から逃れるために隠れ家で暮らすことを余儀なくされたが、ドイツの国家保安本部に発見され、強制収容所にて15歳で命を落とした少女の日記が、現代風の絵柄によって描かれている。
アンネは少し前の漫画ですが、子供に与える影響となおおげさに考えて作りました。ほんとに恥ずかしいくらいおおげさに考えてたんですが、戦争を、ジェノサイドを描くことにおおげさすぎるなんて事は絶対なくて、技術も、表現もまだ足りてなかったと思います…。>RT
— 𝙏𝙉𝙎𝙆 (@tnsk) 2015年4月20日
この本の作者であるTNSKさんは、同作品について「子どもに与える影響を考えて大げさに作った。しかし戦争を、ジェノサイド(特定の集団に対する虐殺行為などの抹消行為)を描くことにおおげさすぎるなんて事は絶対ない」という風に述べている。
こっちはバットエンドじゃないので幸せにサティスファクション出来るルーシー・モンゴメリ。
ていうかアンじゃなくて作者に萌える、て。 http://t.co/n5TUUU0Z66
— ワダツミ (@WadatumiG) 2015年4月19日
同シリーズの「モンゴメリ」では、これまた現代風のかわいらしい表現や効果音が使用されているが、描かれているのは今から100年以上前の1908年に出版された「赤毛のアン」の作者の物語である。
これらの作品は、朝日出版社のサイトにて紹介されており、一冊ずつの購入も可能なので、もし興味のある方は一度チェックしてみてはいかがだろうか。