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こんにちは、ヨッピーです。

突然ですが、みなさんは映画「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」をご存じでしょうか?

 

Michael Keaton as “Riggan” in BIRDMAN. Photo by Alison Rosa. Copyright © 2014 Twentieth Century Fox.

Michael Keaton as “Riggan” in BIRDMAN. Photo by Alison Rosa. Copyright © 2014 Twentieth Century Fox.

マイケル・キートン演じる主人公のリーガン・トムソンは、かつてスーパーヒーロー「バードマン」を演じたスター俳優。しかし、その後はヒットに恵まれず、落ちぶれたみじめな生活を送るハメになる。

 

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その後、再起をかけてブロードウェイ進出を目論む、というような内容なのですが、すべてワンカットで繋がる斬新な演出などで英語圏の批評サイトでは軒並み高評価を得る。アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞と根こそぎ獲得して世界中でヒットした作品なのであります。

 

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けど、「バードマン」って日本人からしたらパーマンに出てくるあの人ですからね。

さて、そんな映画のPRをすることになったのですが、この「落ちぶれたヒーローが再起を賭けて舞台に挑む」というストーリーを聞いた時に、ある人のことを思い出したのです。

それが…、

 

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この人です!

元・電波少年の「なすび」さんじゃーーーい!

 

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なすび

お笑いタレント、俳優。福島県出身。

日本テレビ系列で放送されていた「進ぬ!電波少年」で放送された「電波少年的懸賞生活」でアパートに監禁されたうえで、さまざまな懸賞に応募ハガキを送り続け、当たった賞品のみで生活する、というどう考えても過酷すぎるチャレンジをスタート。約1年間かけて無事に目標金額の100万円を達成するもスタッフに騙され、そのまま強制的に韓国編もスタートさせられる。当時、電波少年は最高視聴率30%を記録。なすびさんは「世界で最も懸賞生活を続けた男」としてギネスブックにも記録されている。TwitterIDは@hamatsutomoaki

 

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いやー、今日はお越しいただいてありがとうございます! 僕、この『バードマン』の映画を見た時に『これ、なすびさんのことじゃん!』って思ったんですよ。なすびさんも電波少年ですごい人気が出たあと、テレビから姿を消したと思ったら今は福島の復興とかエベレスト※とか、そして今はテレビから舞台に場所を変えていろんなことにチャレンジしているじゃないですか。

※なすびのエベレストチャレンジ…福島の復興と再生を祈願してエベレスト登頂に挑戦中。過去3回チャレンジしているが、地震や氷河崩落事故の影響で断念。

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いやでも、僕はあんまりピンと来てないんですよ。だって、僕からすると電波少年の時が人生のドン底でしたからね。スターになったつもりもないし、あの時に比べたら今なんて少しづつでも自分のやりたいことができてて今は幸せですもん。

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なるほど。やっぱりそれだけ過酷だったんですね…! ちなみに当時の番組の土屋プロデューサーのことは番組が終了してからも信用できなくて、企画での対面を断ったってお聞きしたんですが。

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いやほんと、今でも人を心の底から信用できないんですよ…! また騙されるんじゃないかって…!

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笑っちゃダメなのかも知れないけど笑ってしまう。まぁそんななすびさんですが、そろそろこの人にもご登場いただこいと思います! じゃーん!

 

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電波少年のT部長こと土屋敏男さんです!

 

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土屋敏男

日本テレビに入社後「元気が出るテレビ」「ウリナリ」「電波少年」などを担当。編成局専門局長を経て現在は日本テレビ放送網関連会社のLIFE VIDEO代表取締役。土屋Pが「電波少年」に出る時はダースベイダーの曲が流れる事でお馴染み。TwitterIDは@tsutiya_on_line

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お久しぶりです。

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いやー、ちゃんと話すのはあれ以来初めてくらいだよね。2012年に和解? したかなっていう雰囲気にはなったんだけど。

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えー! 2012年って、懸賞生活やってたの1998年なのに、めちゃくちゃ最近の話じゃないですか!

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ほんとそうなんですよ。ずーっと土屋さんが怖くて会えなかったんです。また何かやらされるんじゃないか、って。チューヤンの結婚式の時に呼んでもらって、チューヤンが僕と土屋さんの仲を取り持とうとしてくれたんですけど、そんなにちゃんとした話もできなくて。

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僕もね、ずっと悪いことしたなって思ってて。贖罪を続けていきたいって思ってたの。

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そんなにもか!

 

「電波少年」を生んだ狂気

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ほんとね、韓国編はあとから考えたら酷いことしたなあ、って思って。

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そう! あれって本当にヒドイんです! 100万円達成して『ゴールしたご褒美に何食べたい?』って言われて『焼肉!』って言ったら韓国に連れて行かれたんですけど、食べ終わったら『じゃあ、行こうか』って言われて連れてかれたのがアパートの一室で、そこに机とハガキの束が置いてあった。もうパニックですよ!

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あのアイマスク取った時はスゴかったよね。なすびがそれを察した時に、目とか鼻とか、全身の毛穴という毛穴から憎悪が全部出て。ボンッて音がしたかと思ったくらいに。

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天国から地獄に叩き落されて、それで『もう、人は簡単に信じちゃいけないんだ…!』って。

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まぁちょっと、僕も頭がおかしくなってたんだろうね。

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笑う。

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電波少年って、全盛期には視聴率が30%とかあったんだよね。何千万人っていう人が「今週はどうなる?」って見てる。いろんな人の期待もあるし、プレッシャーもやっぱりある。そんな中でとにかくおもしろいものを作らなきゃ! って。とにかくおもしろい映像を撮ることが最優先で、ほかは全部いいことにしちゃった。僕自身もあの頃は狂気みたいなものが宿ってたんだと今では思う。なすびには悪いことをしたなと思うんだけど、今はね。

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あーなるほど。その感覚は少しだけ分かる気がしますね。見られてる以上、やり切らなきゃいけない、っていう。

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そうそう。電波少年がはじまった時は『終わらない程度の数字があれば良い』って言って始まったんだけど、それが15%、20%になって、30%になったらもう感覚が後戻りできなくなる。電波少年ってやっぱり過激なところが期待されていたし、もう引くに引けないんだよ。

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実際、なすびさんは企画の最中ってどんな感じだったんですか?

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あの企画って、僕は放送されてることすら知らないんですよ。『これは研究だ』って言われて始めたから、まさかテレビに放送されてて視聴率がそんなことになってるなんてまったく知らないんです。ただスタッフは電波少年の人たちだって聞いてたから『これで僕も電波少年の人たちに覚えてもらってテレビに出してもらおう!』くらいですよ。芸人としてのチャンスかなって。それで真面目にハガキを書いたんです。

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最初はほかのスタッフも『なすびはハガキ書くだけだし、つまらないんじゃないか』って思ってたみたいなんだよね。まぁ僕としては誰がやってもおもしろくなる自信はあったからくじ引きで選んだんだけど、だんだんなすびの”凄み”みたいなのは出てきたよね。なすびが出てくれたおかげで大きく化けたのは間違いないと思ってる。

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でもね、部屋にずーーーっと1人でハガキを書く日々を1年も続けるんですよ? 途中でドッグフードだけで1カ月食い繋いだりとかね。それで1日に200枚も300枚もハガキを書くんです。毎日毎日ずーっと同じ事の繰り返しなんです。昔、囚人を監禁して同じことを毎日繰り返させると気が狂うっていう拷問があったらしいんですけど、それを聞いて中世の拷問と同じことを僕はやらされてたのか…! って。

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よくそれで続けられましたね…! 確かに、今思えば電波少年の企画って2人でワンセットなものが多かったじゃないですか。猿岩石もドロンズもチューヤンと伊藤くんも。ずーっと1人で最後までやりとげたのってなすびさんだけですよね。

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いやほんと、それはなすびの天性の並外れた粘り強さみたいなものだと思う。例えば東大一直線っていう、若手芸人が東大を目指すっていう企画をやった時、最初は1人で勉強し続けるっていう設定だったんだけど、選ばれた芸人の人がコンビニの袋を足に巻いて靴の代わりにして2週間で逃げちゃったんだよね。それで坂本ちゃんを次に連れてきて、ケイコ先生をつけることにしたんだよね。やっぱ1人は無理かも、って。

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部屋にはね、別に鍵はかけられてないんですよ。鍵かけたら本当に監禁になっちゃうんで。でも、段々ね、不思議と外の世界に出ることが怖くなるんですよ。あの感覚は本当に不思議でいまでも分からない。

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終わったあとスタッフアンケートの中でもやりたくない企画で一番だったからね、あれ。くじ引きで選ばれたのがなすびっていう、番組の運もあったなって思う。なすびは辛かったんだろうけど、番組としては大正解だったなって。

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やっぱり、土屋さんのことを今でも恨んでる人っているんですか?

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有吉も、基本的には僕には会いたくないんじゃないかな? 有吉に『いまだに恨んでる』って言われたけど、有吉の場合はなすびのケースとは真逆で、今のように売れる前に仕事がなかった時に仕事をくれなかったってことに『薄情だ!』って怒ってたんだよね。

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へえ! 有吉さんはまたやりたかったんですね! なすびさんは金輪際嫌だって言ってるのに。

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うん。ヒッチハイクまた行く? って聞いたら一時期は『行きます!』って言ってたからね。ただ、有吉が復活した時に僕はまったく関わってないし、彼は彼の実力でまたのし上がったんだけど、それに手を貸さなかったのが恨まれてる。でも、彼は復活してからすごく丁寧に仕事をするようになったみたいで、今でも手を抜かずに一生懸命やってるから、そういう意味では一度知らずに人気絶頂になった天国から地獄に落ちたことで今の彼があるのかなと思う。

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なるほど…! すごい世界だな…!

 

エベレストに登るよりハガキを書く方がつらい

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でもね、確かにあれは辛かったしもう二度とやりたくないんですけど、でもあれのおかげで今の自分があるっていうのはもう明確にあるんですよ。いまだに友だち感覚で『お! なすびじゃん!』って声をかけられますからね。

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やっぱりなすびの顔はなかなか忘れないよね。インパクトあるし、懸賞生活ってあれ、情報がなすびしかないんだよ。なすびの顔しか映像に出てこない。ヒッチハイクだといろんな都市の映像とかもあるのに、懸賞生活は基本なすびと当たった賞品だけなんだよ。

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おお。考えてみたらそれって今のYouTuberと同じですね。商品を持ってカメラの前で映像撮るっていう。元祖YouTuberはなすびさんだったか…!

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なすびがね、賞品が当たると喜びながら歌って踊るんだよね。それに勝手に僕らが『当選の舞』ってテロップつけて流してたんだけど、企画が終わった後になすびがインタビューで当選の舞について聞かれた時に、『なんですかそれ?』って答えたんだよね。踊った記憶とかも全然ないんだよ。本人はただ喜びを表現してただけなんだよね。あぁ『これが祭りの起源か』って思って。

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めちゃくちゃおもしろい。お祭りも最初は豊作を祝うやつですもんね。

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そうそう。『ああ、人間の喜びが外に溢れるのがお祭りなんだ』って感動したもん。

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まぁ、あれから『消えた芸人』とか『一発屋』みたいに言われますけど、さっき言った通り僕は放送されてることも知らなかったから、有名人っていう実感なんて全然ないんですよ。本当に懸賞生活のころが人生のドン底で、それからは元々役者志望だったので今は舞台に立てているし、地道にやりたいこともできてるし、こうやって土屋さんともお会いしてお話もできたからやって良かったな、って思いますよ。

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今、福島の応援とかエベレストチャレンジとかもやってらっしゃいますけど、そういうのにも生きてますか?

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生きてますよ。だって、エベレスト登るのって当たり前だけどめちゃくちゃ大変なんですよ。一歩踏み出すのがもう重労働なんです。『でも、懸賞生活はもっとつらかったからな…』って思いながら登ってましたし。

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エベレストよりつらいんだ。

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イッテQでイモトさんのガイドをやってる角谷さんっていう方にガイドをお願いしたんですけど、その方も電波少年を見ていてくれてたそうで、『君の精神力ならいける!』って言ってもらったんですよね。それって電波少年出てたおかげだなぁ、って。電波少年に出てなかったらチャレンジすらできなかったかもしれない。一時は恨んだりしたけど、すべてが繋がってるなって。

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なるほど。実は土屋さんもそのことを気にかけてらっしゃったみたいで、最初土屋さんに今回の企画を持って行った時に『なすびが出たいと言うなら僕に断る理由はありません。僕は彼には借りがありますから』っておっしゃったんですよ。でも土屋さんがそこまで言うのってなすびさんが懸賞生活をやり切ったからですよね。

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いやほんと、人類のお祭りの起源を目の前で見られたれたし、人間っておもしろいなぁってつくづく思ったからね。それで人間に魅せられて、今やってる仕事も1人の人生を徹底的にインタビューする会社だし。

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土屋さんにもなすびさんにも電波少年が繋がってるんですなぁ。

 

福島のこと、エベレストのこと

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今なすびさんがやってることについてお聞きしたいんですけど、福島とかエベレストとか。

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僕は福島出身なんで、地元をなんとかしたいっていう想いですね。3.11の津波の被害って福島より宮城や岩手の方が多かったんですが、福島は別に原発の問題があるじゃないですか。放射能の半減期ってすごく長いんで下手したら何万年とかって話かも知れない。でね、福島って関連死って言われるものが非常に多いんです。避難所で亡くなったり、将来に絶望して自殺しちゃったりっていう。それって福島の将来や未来に希望が持てないからなのかなって。そういう人たちを励ましたいんですよ。もうちょっとがんばりましょう、って。

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なるほどね。なすびには適任かも知れないね。

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そうなんです。例えば避難所で食べるものがあまりない時に、『大丈夫です。僕はドッグフードだけで1カ月生きられましたから』って言うと、やっぱりみんな笑ってくれるんですよね。避難所でプライベートがないって言う人に『1年ずっと部屋に1人っきりよりはみんなといた方が良いですよ』って言うと、やっぱり笑ってくれて、『なすびちゃんが言うなら、仕方ねぇなぁ』って。『俺らももうちょっとがんばろうかなぁ』って。やっぱりドン底を経験してるからこそ説得力もあるのかなぁと。

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おお。そこでも繋がるんですね。

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みんな電波少年のことは覚えてくれてるんで。僕は福島が好きだし、『なんでそこまでやるの?』って言われるくらい、呼ばれてもないイベントに行ったり、自腹切っていろいろするんですけど、そういうことに喜びを感じられるんですね。福島を応援するのが趣味って言えるかも知れない。エベレストにしろ福島の応援にしろ、ネットでは『売名だろ』って言われたりするんですが、福島の人たちはそんな僕を応援してくれて『ぜひ達成してね』って言ってくれるから僕もがんばれるんです。

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福島の応援も地道にコツコツ、なんだね。確かになすびに向いてることなのかもしれない。

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僕の力なんて知れてますからどこまで歯止めをかけられるか分からないけど、未来に希望が持てない人を少しでも励ましたり、次の世代に向けてバトンを受け渡せたりしたら良いな、と。今では電波少年を見てなかった世代の子どもたちが、福島で僕を見ると『エベレストがんばってね!』って言ってくれるんですよ。こういう子どもたちを少しでも勇気づけられたらと思って活動してます。

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なるほど…。めちゃんこ良い話だな…。

 

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そんなわけで今回のお二人の対談、いかがだったでしょうか!

僕はリアルタイムで「電波少年」を見てましたし、思いっきりその影響を受けて育ってるので「電波少年」という番組を軸に、お2人の点と点が線になっていく様はすごく興味深かったです!

ちなみになすびさんのエベレストチャレンジはこちらのページで確認できます!

 

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エベチャレ なすびの福島パワーアップ的エベレスト登頂計画

ほかにもなすびさんは、ご本人のTwitterでいろいろと発信されているのでこちらもフォローすれば良いと思います!

https://twitter.com/hamatsutomoaki

 

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対談を終えて、駅に向かって歩いて行く2人。

この後、2人がどういう話をしながら帰ったのかについては、もう僕にも分かりません!

 

Michael Keaton as “Riggan” in BIRDMAN. Photo by Atsushi Nishijima. Copyright © 2014 Twentieth Century Fox.

Michael Keaton as “Riggan” in BIRDMAN. Photo by Atsushi Nishijima. Copyright © 2014 Twentieth Century Fox.

さて、すっかり忘れてたかと思いますが、この企画、冒頭にも述べた通り映画「バードマン」のPR企画なんですよね。

 

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なすびさんが「電波少年のなすび」を脱却して、知らない世代の子どもたちにも声をかけられるようになったように、リーガン・トムソンも「バードマン」を脱却しようと必死にあがく物語なわけです。

 

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この映画も「点が線になる」映画なわけですが、果たして、結末はいかに…!?

気になる方は、ブルーレイ&DVDがリリースされたので、お近くのレンタル店もしくは公式サイトをチェックしてみてください!

(C)2015 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

 

出演:なすび、土屋敏男/執筆:ヨッピー/編集:播磨谷拓巳(ノオト)/企画・制作:有限会社ノオト

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ヨッピー

フリーライター。平日毎日更新のおばかサイト「オモコロ」にて体を張った実験記事を執筆。ほかにも「スマホの川流れ」「みんなのごはん(ぐるなび)」などで連載中。ブログ「ヨッピーのブログ(仮)」TwitterIDは@yoppymodel

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