シイタケや舞茸などたくさんの種類があるキノコ。みなさんも小学校や中学校の理科の時間に習ったと思うが、キノコは「胞子」で増える。

 

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上の画像はキノコが胞子を出しているところ。

この胞子を紙の上に落とし、できる模様を「胞子紋」と言う。キノコの指紋のようなものと考えていただきたい。

胞子紋を取るのは決して難しくない。簡単に取ることができるのだ。

 

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スーパーでシイタケを買って、

 

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いしづきを取り、

 

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ついでに周りをカットして、

 

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黒い紙の上に置き、濡れた脱脂綿を置いて、

 

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紙コップをのせて、一晩放置すると、

 

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胞子紋の完成!

胞子紋はこのように簡単に取ることができるのだ。かさの裏側の模様がきれいに分かり、とても美しい。

ちなみにいま私がいかにも専門家っぽく書いたが、胞子紋については、東京農業大学学術研究員矢野加奈子さんに教えてもらった。漢字が16文字も続くと、どこからが名前か分からない。

 

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矢野さんに聞いたところ、胞子紋の可能性はもっとあるとのこと。胞子紋で家紋を作ることもできるそうだ。

これは「蛇の目」という家紋。武将・加藤清正の家紋である。これを胞子紋で作ると下のようなものになる。

 

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いしづきの部分は胞子が出ないので、普通に胞子紋を取ると「蛇の目」の家紋になる。

ただし私が作りたいのは、そういう一休さん的な家紋ではなく、もっと高度な家紋だ。矢野さんに聞いたところ、紙をくり抜いた型を使えば、可能とのこと。

 

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たとえば、ハート型に紙をくり抜いて、

 

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その上にシイタケを乗せて、脱脂綿、紙コップをかぶせ、一晩放置すると、

 

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ハート形の胞子紋の完成。愛の告白にだって使える。

いしづきの部分を考えて型紙を作ることで、思いのままの胞子紋ができるのだ。また、いかにも自分の手柄のように書いたが、これも矢野さんに教えてもらった。

この家紋は「巴紋」と言うそうだ。これも胞子紋で作ることができる。

 

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型紙を作り、その上にシイタケを置き、一晩放置すると、

 

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完成!

とても美しい。これを着物にそのまま入れたいと思うほどだ。洗濯したら、すぐに落ちるけど。

問題は私の家紋である。地主家の家紋は揚羽蝶なのだ。これが非常に難しい。なんでこんな家紋に私の先祖はしたのだろうか。子孫が胞子紋で家紋を作ることを考えて欲しい

 

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家紋を星にして欲しかった。星の胞子紋は型紙も簡単なので、すぐに作ることができる。でも、地主家は揚羽蝶…。

 

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まずは型紙を作る。今までと違い、小さすぎると切り抜けないので、大きくなってしまった。ちなみにこの型紙作りに1時間半かかっている。さらに大きいので、シイタケひとつでは型紙を埋めることができない。

 

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そこで、シイタケを切り、型紙の上に満遍なく置いた。シイタケは切っても胞子が出る。ちなみに、いかにも専門家みたいに書いたが、すべて農大の矢野さんに教えてもらっている。なんなら、揚羽蝶の型紙もほぼ切り抜いてもらっている。私は不器用なのだ。

 

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その結果、地主家の家紋ができた。今にも飛び出しそうな揚羽蝶ではないか。

この方法なら何でも胞子紋で作れると思う。問題はしばらくシイタケ料理が続くことだ。実はシイタケなら何でも胞子紋が取れるわけではない。

 

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向かって右が胞子が出るシイタケで、左がなかなか出ないシイタケ。傘が開いていないと出ないのだ。これが一袋に2つあればいい方で、大体は開いていないので、使えないシイタケの方が多い。まぁシイタケ好きなら、問題ないだろう。

 

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キノコで作ったキノコの胞子紋!

 

<取材協力>

東京農業大学 多摩川源流大学プロジェクト

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地主恵亮

1985年福岡生まれ。思い立ったが吉日で行動しています。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。デイリーポータルZなどで連載中。個人サイト「Web独り者」「彼女がいる風の地主恵亮」。TwitterIDは@hitorimono

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