ブラック企業の問題の一つに「労働者を劣悪な環境において、サービス残業を含む長時間労働の元で働かせる」という行為があげられるが、被害の本質はそこにとどまらずもう少し根が深いようだ。
ブラック企業の何が問題かって、薄給激務であること自体よりも、家族や社会が何千万という資金を投入し22年かそれ以上かけて育てた健康で優秀な若者が、ほんの数年・数百万で場合によっては再起不能になるまで使い潰すことにより社会全体に与える負の要素が一番の問題。
— 歌犬 (@singingdog31) 2015年4月26日
労働者自身に薄給かつ激務な労働環境を強いる行為も脅威であるが、それよりも「家族や社会が20数年かけて育てた健康な若者を、たったの数年で再起不能になるまで使い潰す」ことにより、社会全体に負の要素を大きく与えてしまうことが一番の問題であるという。
例えば国が二億円かけて作った工場が三千万円分の商品を製造した時点で機能停止するのが当たり前にやられてたらその国どうなるよ。ブラック企業のやってることってそういうことでしょ。単純にGDPの観点からだけ考えてもマイナスしか生んでない。
— 歌犬 (@singingdog31) 2015年4月26日
投稿者はさらに、その行為を日本の経済に例えて説明し「国が二億円かけてつくった工場が、三千万円分の商品を生産した時点で稼働を止めることが当たり前に行われていたら、その国のGDP(国内総生産)から考えても大いなるマイナスである」と続けている。
「若者は職を選びすぎ」とかいう人達にもこれ分かって欲しいな。こういう事例が当たり前のようになって、再就職したくても病気で出来ない、またブラックだったらどうしようという恐怖心を煽っているという現実。働かないんじゃなくて働けない人達がいっぱいいるんだよ。だからブラック企業は悪なのよ!
— じゅんじ (@hiraazi) 2015年4月27日
IT業界もそうだよ。エンジニア経験10年以上ある人でも、デスマーチ案件1発に参画しただけで壊れて今までの実績がガラガラ崩れてしまうんだから。たった一つの作業で今までの苦労がパァになるのは屈辱すぎる
— みなか™ (@minaka_saikyo) 2015年4月27日
このツイートに対して、この被害は一過性の問題にとどまらず、労働者の後々の人生にまで大きな悪影響を与えてしまうという実態がよせられた。
RT>あともう一つ。個人という観点ではなく、社会という観点において「ブラック企業」のやってることは「労働力のダンピング」なのよね。
いってみりゃ、訴えられないからって盗んできたもの売ってるようなものなんだよ……
— ただの (@tadanon1) 2015年4月27日
ブラック企業云々の問題点は、法律を守らなくても取り締まられないおかげで、法律を守ってる方が損をする。競争に勝てなくなる。ってことでしょ。(´・ω・`)
やったもん勝ちでしょ今。
ブラック企業を潰すと失業者がって言うけど、大人なんだし転職するなり独立するなりすれば良いだけさー
— いぬ。 (@T_Miyake) 2015年4月3日
また、ブラック企業のもつ非合法な面を非難する声も上がる。
ブラック企業が、若者を使い捨てできるのは、単に「企業が人材として働けるようになるまでの育成コストを直接社員にかけてないから」なんだよね。もしも直接多額の金額を育成コストとしてかけてたら、使い捨てるという選択肢がそもそも無い。
— 鐘の音(除夜の鐘)ダイエット-30kg (@kanenooto7248) 2015年4月27日
そもそもなぜ人材の使い捨てが行われているかと言うと、ブラック企業自身は人材の育成を行っていないからだという分析も見られた。それはブラック企業の持つ「従業員を未経験者でもそれなりに勤まるような業務のみに従事させるため、従業員教育のシステムそのものが乏しい」という特徴が原因であると思われる。
@singingdog31 ブラック企業は非人道的だとか、社会の幸福度が下がるだとかいう批判は感情論に陥りそうな危うさがありますが、「国が並々投資して育てた貴重な資源を、平然と摩耗させる企業の存在をどうするか」という話なら、これはもうシビアに議論するしかないなと思いました。
— 名前を入力してください (@mojiwoshushu) 2015年4月26日
.@singingdog31 ブラック企業が与えた損害(心身の疾患)を金銭換算したときに、それを負担するのは生活保護や障害年金、障害者自立支援といった社会資源。ブラック企業が存在する限り、社会資源の食いつぶしは止まらないでしょう。
— せいじ@🌸🐈⬛🚃(さくらねこでんしゃ) (@_64_64_128) 2015年4月26日
一個人の精神的・身体的被害というだけでなく「社会の宝である人材を食いつぶす」という、より大きな反社会的側面を持つブラック企業。その被害に歯止めをかけるためには、一人一人がその問題解決に目を向けることが大事なのかもしれない。