「革製のしおり」が挟まれた古本にくっきりしおりの跡が!本の保管で気をつけたいポイント

本に何かを挟んで長期間放置するのは避けたほうが良さそう
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「革製しおり」が本に与える影響について、古書店が投稿した注意喚起に注目が集まっている。

古本を開いてびっくり

投稿したのは、東京都文京区で明治8年から続く琳琅閣書店(りんろうかく)書店(@rinrokakushoten)さん。琳琅閣書店で仕入れた古本に革製のしおりが挟まっており、そのしおりを挟んでいたページにしおりの跡がくっきり残ってしまっていたという。

ツイートを見たTwitterユーザーからは「革のしおり使ってるから気を付けよう」という反応のほかに、「時間のアートだ」「しおりの趣と相まって一つの作品みたい」と別の見方をする声も。

古本の状態について、琳琅閣書店さんに詳しく話を聞いてみた。

新聞の記事が挟まれているパターンも

古本にしおりなどが挟まっていることはよくあることでしょうか?

古本にしおりが挟まっていることはよくありますが、革製しおりは個人的に初めて見ました。

ほかには、新聞などに掲載された、その本の書評記事がはさまっていることがよくあります。新聞紙も前後の紙を茶色く変色させるので、紙にはよくないようです。

ただその古本を買った人にとっては、当時の書評も見られてうれしいというか、古本の醍醐味だと思います。

革のしおりについて、Twitterの反応で印象に残ったものはありますか

先にも触れましたが、「変色の原因は油分やタンニンがしみ出したのではないか」など、原因を考察している引用リツイートがあり勉強になりました。

また、これはこれでアートっぽいなど肯定的に捉えている意見も複数あって、興味深かったです。

ちなみに、古い金属製のしおりなども、錆びが紙に移ってしまう可能性があるとのこと。また、別の古書店から「ポストイットでも紙への色移りが見られた」という報告も挙がっている。革に限らず、紙の質に影響を与える物質は意外とたくさんあるようだ。

しおり、付箋・メモ・広告などの紙類を含め、本に何かを挟んだまま保管するのは避けたほうがよいかもしれない。

琳琅閣書店では、主に日本・中国の古典や、学術書・中国書・美術書等を取り扱っている。古書に興味のある方は、琳琅閣書店のTwitterアカウント(@rinrokakushoten)やオンラインショップもぜひのぞいてみては。

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