藤子不二雄作品のコレクターが入手した、レアな一品がTwitterで話題となっている。
藤子不二雄先生が作画をされ、不二家から出版された冊子「注意ぶかいペコとポコ」がついに僕のもとに届きました🥳✨
長年、藤子先生コレクションをしてきましたが、初めて見た一冊!
絵のタッチからF先生とA先生の合作だろうなというのも素敵過ぎます✨
#のびろべえコレクション https://t.co/lM442mYnyM
— のびろべえ (@nobirobe) 2022年9月18日
作品のタイトルは『注意ぶかいペコとポコ』。不二家の看板キャラクターである「ペコちゃん」と「ポコちゃん」が登場する作品のようだ。
投稿者のびろべえさん(@nobirobe)は、小学3年生頃から藤子不二雄作品をコレクションしはじめた、筋金入りのファン。そんなのびろべえさんをして、「初めて見た一冊!」と言わしめたこの作品は、いったいどんな経緯で生まれたものなのか。のびろべえさんに詳しく話を伺ってみた。
A・F両先生による貴重な合作
「注意ぶかいペコとポコ」を手に入れた経緯と、手に入れた感想を教えてください
某絶版漫画専門店のオークションにて落札しました。
長年藤子不二雄先生のコレクションをしていますが、初めて知った冊子だったので、見つけた時は感激しました。実物の中身を見て、絵のタッチから藤子・F・不二雄先生と藤子不二雄Ⓐ先生による合作と分かり、さらに感激しました。
両先生による合作の作品は『海の王子』『オバケのQ太郎』など多くないので、貴重な一冊として最高に嬉しかったです。
どのような内容の作品なのでしょうか。
子どもたちに向けて防犯を啓発する作品です。
「知らない人について行かない」といった誘拐を防ぐ方法や、悪い大人に体を触られた時に自分を守る方法などについて、ペコちゃんとポコちゃんが例をあげて教えてくれる内容になっています。
かなり貴重な一品とお見受けしますが、こちらの作品はどのような経緯で出版されたものなのでしょうか
不二家から子どもを守るために、また健やかな成長を願って出版されたようです。
1ページ目に不二家の社長、2ページ目に警視庁の方からの言葉が掲載されています。
入手難易度が高すぎる「最後の一冊」とは
のびろべえさんが藤子不二雄先生の作品コレクションをはじめたきっかけを教えてください。
もともとアニメのドラえもんが大好きだったのですが、学習誌『小学三年生』の付録ではじめてドラえもんの原作漫画に触れ、繰り返し読みました。そこから自分のお小遣いでドラえもんの単行本を買い始め、ドラえもんを全巻集めたら他の藤子不二雄先生の作品も読みたくなり…という経緯です。
のびろべえさんは、藤子不二雄作品の単行本を「1冊を除いて全てコレクションしている」という。最後の一冊が気になる。どんな作品なのだろうか。
絶版漫画コレクターには有名な一冊なのですが、藤子不二雄先生の初めての書き下ろし単行本で、鶴書房から刊行された『UTOPIA 最後の世界大戦』という作品です。ペンネームは「藤子不二雄」ではなく、「足塚不二雄」名義です。
現存数がとにかく少なく、現在確認されているのは10冊もないのではないのかと思います。古書市場では、300万円程度が相場となっています。
まず発見することも難しいですし、発見したとしても予算の問題もあります。今まで数回、古書市場で見たことがありますが、当時の僕にはとても手がでませんでした。
その一冊を手に入れるのが、一生の夢です!
退職金などで将来的手にできたらなと、妻と交渉しております。
コレクターとしての熱い思いを語ってくれたのびろべえさん。ぜひ作品をコンプリートしてもらいたい。
のびろべえさんは、他にも藤子不二雄作品の貴重な情報をTwitterで発信している。気になった方はアカウントをのぞいてみては。