スーパーで見つけた果物や野菜で作った生け花がステキ!華道家に始めたきっかけを聞いた

「果物は実、野菜は植物」として作品に取り入れる発想
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色合いや構図がマッチしている。まさしく芸術作品だ

華道家のFuraike.(ふらいけ)さん(@Flowers_Ikebana)が、「#私の職業だけのあるある」というハッシュタグとともに一風変わった生け花を紹介した。

中心にリンゴをあしらった大胆な作品。Furaike.さんは、スーパーできれいな野菜や果物見ると生け花にすることがあるのだそうだ。

生け花に果物や野菜を使うのはあまり聞いたことがないが、実物を見るとしっかり美しい作品になっている。Furaike.さんに、果物や野菜を用いた生け花を作ろうと思ったきっかけを聞いてみた。

生けたあとは食べるのが鉄則

果物や野菜を用いた生け花は、どんなところから着想を得たのでしょうか?

ふだん生け花に、花屋で売っている切り花の実や花を使っています。スーパーに行ったとき「野菜は植物で、果物は実と考えれば面白いな」という着想を得たのがきっかけです。

これまで、リンゴ以外にどんな食材をつかった生け花を手掛けたのでしょうか

タケノコ、しめじ、ダチョウの卵、ナス、ズッキーニ、ドラゴンフルーツ、カボチャなどです。

たけのこの生け花(花器にたけのこを逆さに入れ、根元だけ出している)
インパクト抜群のダチョウのたまご生け花

果物や野菜を生ける際のポイントを教えていただきたいです

植物を中心に生ける場合との一番の違いは、仕入れにあります。

食品売り場で買う野菜や果物は鑑賞するために販売している物では無いので、傷が有ったり葉っぱの先端が折れていたりすることが多いんです。

選定基準は、見た目に傷が無く、美しい状態であることを見ています。

ツイートしたリンゴの生け花に使用したリンゴは、サイズ感が通常のリンゴより二回りほど小さく、傷もほとんどない状態だったので選びました。傷が無く通常より小さいリンゴはありふれているように見えて、ちゃんと探すと実はかなり稀な品物なのです。

日常の買い物の中で「これは使える!」というものがあったときにだけ生け花にしています。

大黒本しめじの生け花

感覚的には普段の生け花と変わらず生けていますが、野菜や果物は独特なモチーフのため、使い方や見せ方の工夫、探求しがいがあります。

また、生けた食材は最後に食べることもポイントです。SNSで発信する時も、食用の野菜や果物を使用した際は必ず生け花にした後に廃棄せずにいただいたことを明記するようにしています。

今後新たに開拓してみたいモチーフはありますか

キャラクターや音楽などをテーマにした生け花に取り組みたいと思っています。

『鬼滅の刃』をイメージした作品

キャラクターですと、以前に炭を使って『鬼滅の刃』の主人公・竈門炭治郎の生け花を制作したことがあります。

生け花でキャラクターを連想させるような表現は難しいですが、次は映画のシンウルトラマンのウルトラマンを制作予定です。

米津玄師の『Lemon』をイメージした作品

音楽のテーマでは、これまで米津玄師さんの『Lemon』や、YOASOBIさんの『夜に駆ける』のミュージックビデオをイメージした生け花を制作しました。

キャラクターやJ-POPは日本の大切な文化ですので、伝統的な文化である生け花との組み合わせを開拓していきたいです。

Furaike.さんの作品は、TwitterのほかにHP 「Flowers Ikebana」、InstagramYouTubeチャンネルなどでも見ることができる。気になった方はチェックしてみては。

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