目の悪い人にはおなじみの「あの気球画像」はどうやって作られたのか?メーカーにルーツを聞いてみた

この画像にピンときたら、あなたは仲間
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(株式会社ニデック提供)

Twitterで、企業の認証済みアカウントに「金色」が追加されたことをきっかけに、各企業の公式アカウントが金色に変わるタイミングを今か今かと待つツイートを投稿している。

そんな中、眼科医療機器メーカーのニデックが展開しているゲーミンググラス「G-SQUARE」の公式アカウント(@GSQUARE_gaming)が投稿した、Twitter社へのアピールに注目が集まっている。

イーロンマスク様へ この気球の画像見たことありますでしょうか。もし一度でも見ていただけていましたら幸いでございます。

Twitter社の現CEOであるイーロン・マスク氏を名指しする形で投稿されたのは、長い道路の先にぽっかり浮かぶ気球の写真。

こんなクリアに見えたことがない(株式会社ニデック提供)

こちらの画像、「視力に難あり」の人なら誰もが一度は目にしたことがあるであろう。眼科などでの視力検査の際、眼圧を測定するために使う「オートレフラクトメータ」という機器でよく見せられる画像ではないか!

Twitterなどでは「目の悪い人にはおなじみの”あの気球”」といった呼び方で話題にあがることが多いこの画像、ニデックさんが作ったものだったのだ。

目の悪い筆者も御多分に漏れずこの気球に親しんできた。視力検査の折にはゆっくり画像を眺めることができないから、今回ニデックさんによる高画質な画像の投稿に大興奮。

同じく気球にお世話になってきたTwitterユーザーからも「うおお!ピンボケしてない!」「これ(道に)車走ってたんだ!」と似たような反応が。

さらに詳細を知りたくなったので、詳しく話を聞いてみた。

「あの気球」の正式名称は

気球の画像に正式な名称はあるのでしょうか

「気球チャート(balloon chart)」と言います。

「道路+気球」のデザインに至った経緯を教えてください

気球チャートは、1990年から採用しています。

もともとは各社の全製品で、「スターバースト」という放射状の画像が採用されていました。

その後、飛行機を視標中心に配置し、遠方を見るよう促すカラー画像の視標を当社が世界に先駆けて採用しました。 ただ、飛行機の画像は視線の安定に難があり、より効果を出すようアリゾナ州の直線道路の風景写真を採用しました。 そこから視線の安定、眼球が左右に動くのを防ぐために、気球を配置しました。

また、検査時に緊張される方も多いので、測定する時にリラックスして遠くを見てもらうために、遠近的なイメージになっています。

なんと!てっきり全てイラストだと思っていたが、実際にある道路の写真と気球を組み合わせたものだったとは!

気球の画像が採用されている機器は、何か国くらいで利用されているのでしょうか

機械別のデータがとれておりませんので、気球の画像が採用された製品に絞っての回答はできかねますが、全製品では100ヵ国以上にご使用いただいております。

気球のほかに、ニデック製の機器に採用されている画像はあるのでしょうか

お子さま向けにお花や、くまモンを採用しております。(ご購入時に選択できます)

絵柄は違えど構図は似ている(株式会社ニデック提供)

長年謎だった「あの気球」について、生まれた背景や詳細を知ることができてスッキリした。この記事を読んだ方は、明日から「あの気球」改め「気球チャートだ!!!」と正式名称で呼んでドヤ顔をしようではないか。

ちなみに、G-SQUAREは、ニデックさんとプロeスポーツチームが共同で開発したゲーミンググラス。公式Twitterアカウントでは、眼科医療機器メーカーがその技術を注ぎ込んで開発した目に優しいゲーミンググラスの認知を広めるべく、中の人が箱を被り、跳んだり、踊ったりしながら日々ゆかいなPRを展開している。

気になった方は、ぜひTwitterアカウントをのぞいてみては。

記事中の画像付きツイートは許諾を得て使用しています。