史上最強に硬いアイスはどっちだ?「あずきバー」VS「シンカンセンスゴイカタイアイス」を勝手に戦わせてみた

果たしてどちらが勝つのか!?
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「硬いアイス」と聞くとあなたは何を思い浮かべるだろうか。

まず有名なのが、井村屋の「あずきバー」。どこまで本当かは分からないが、検索すると「あずきバーで万引き犯を撃退した」「釘が打てた」などのツイートが続々出てくる。

同じく有名なのが、新幹線内で販売されているアイス。製造はスジャータめいらくグループで、正式名称は「スジャータ スーパープレミアムアイスクリーム」。あまりの硬さに というハッシュタグとともに写真をツイートするのがひそかなブームとなっているほど。

「硬いアイス」として知られるこの2つ、一体どちらが硬いのか?勝ったほうが実質アイス界最強の硬さを誇るのでは?気になったので、どちらが硬いのか勝手に検証することにした。

 

まずはシンカンセンスゴイカタイアイスの硬さを調査

このために乗ってきましたシンカンセン!(嘘です。ちょうど旅行に行く予定がありました)

いつ乗ってもワクワクする

東京駅から発車後、30分ほど待って小田原あたりでようやくアイスをゲット。霜の量から相当な硬さになっていることが想像され、期待が高まる。

霜が降りすぎている

買いたてのアイスにすばやく硬度計を刺す!
結果は、28.5HA!

硬度計の先は針になっているので、ごめんね!と言いながら刺す

この数値が高いのか低いのか分からない!
ただ、この硬度計で測れるのは100HAまでのようなので、そんなに高い数値ではなさそうだ。

隣に座っている金髪の外国人夫婦が、一人でアイスに謎の機械を刺しながら写真を撮る女を見てコソコソと話している。ディスイズジャパニーズフェイマスハードアイス。サンキュー。

恒例のやつ

溶ける時間を測りたいところだが、アイスを買えるまでに思ったより時間がかかってしまい、降車駅に着いてしまったのでまたの機会に。なお、そのあと数十分持ち歩いたが、いい感じの溶け具合で食すことができた。さすがである。

後日、北陸新幹線で再度溶けるまでの時間を測ってみた。

上越妙高でアイスをゲット。北陸新幹線はいいですね

買った直後はやはりスプーンを刺すので精一杯。
2分ほど置くとようやくスプーンがヌッと刺せるようになってくる。

スプーンが少し刺さりやすくなる

10分ほど経って、ついに食べごろに。もっと時間がかかる印象があったため、思っていたより早い気もするが、ネットで調べたところ「10分後が食べごろ」と言っている人は多かった。

上越妙高から約10分、糸魚川に着く頃には食べごろに

 

次はあずきバーの硬さを調査

続いてはあずきバー。

1個でいいのに箱で買ってしまった。だって食べたいから

さっそく冷凍庫から出したてのものを素早く計測してみると、なんと…………!

うわ〜〜〜〜!

60.5HA!

スジャータ(28.5HA)の二倍以上の数値が出た。これはかなり硬いってことでいいんだろうか。

表面に傷がつくだけで全然刺さらない

かじってみたが硬すぎてまだ食べられる段階ではない。スプーンの先すら刺さらない。この歯が立たないかんじ伝わるだろうか。

スジャータの記録を大きく超えて20分でようやくスプーンが刺せるように

20分でようやく(超頑張れば)スプーンの先がかろうじて刺さるように。体感的には購入直後のスジャータと同じくらいの硬さ。

こうなると溶けすぎなので20分ぐらいが食べごろかな?

25分で表面が溶け出し、スプーンですくえる"みぞれ"状態に。棒アイスなので、食べ頃はもう少し前かも。

 

結果

あずきバーの圧倒的勝利!!!!!!!

いや、両アイスとも別に硬さを求めている訳ではないと思うので知ったこっちゃないと思うし、条件やそもそもアイスとしての種類も全然違うので一概には言えないが、トゥギャッチの中では勝手にあずきバーを勝者とさせてもらった。

しかし、これだけではあずきバーがどのくらい硬いのかよくわからない。HAとか分かったふりして使っているが、馴染みのない単位だし。
そう思い、あずきバーと同じくらい硬い食べ物を探す旅に出た。

 

あずきバーと同じくらい硬いものを探す

街に出て、硬い食べ物を探してみる。

硬い食べ物を売っているお店はありませんか!!
硬い食べ物…う〜ん…

当たり前だが、硬い食べ物ってあんまり売ってない。硬かったら食べれないんだからそりゃそうだ。悩みながらも選ばれた挑戦者たちがこちら。

選ばれし硬さエリートたち

 

挑戦者①:りんご

漫画とかで筋肉キャラが握力を示すため、りんごを片手で握りつぶしてるのをよく見る気がする。あとりんごをそのまま齧ると歯茎から血が出る。きっとかなり硬いと思う。

あれ?

えっ。わずか1HA

使用している硬度系は針で硬さを測るタイプのため、りんごのように一点からの外圧に弱く、反発しない食べ物は不利となるようだ。

 

挑戦者②:かぼちゃ

包丁で切るのが大変な野菜ナンバーワンはかぼちゃじゃないだろうか。包丁が抜けなくなってしまうくらい硬い。正直3つの中で大本命がかぼちゃだ。

まあ実はこんなもんか

まずは実の部分から。りんごと同じく、針を受け入れてしまうため数値は少し低めで、新幹線アイスより柔らかい。
次に皮の部分。かぼちゃの皮は相当硬い。かなり高い数値になるはず……と思ったら!

うおおおおおおお

61.5HA!!ほぼあずきバーと一緒!!!!!!!!

なんと、硬度計の数値的には(冷凍庫から出したての)あずきバーはかぼちゃの皮と同じくらい硬いのか。衝撃である。そりゃ硬いわ!

これでかなり満足したのだが、まだもう一つ残っている。

 

挑戦者③:がんこ餅(塩味)

硬いお菓子といえばあられだ。お年寄りほど嘘でしょ?ってくらい硬いあられを好んで食べるのはどういうメカニズムなんだろうか。

こういうのおいしいよね

だが、いくら硬いとはいえお年寄りでも食べられるものだ。正直、「がんこ餅」って名前でそんなに硬くなかったら面白いな、と思って買ったところもある。

しかし……

我々はがんこ餅を舐めていた……

 

えっ!?

75.5HA!!!!!!!!!!!あずきバーより、かぼちゃの皮より硬い!!!!!!!!!!!

さすが「がんこ餅」と名乗るだけのことはある。これは相当な頑固さだ。娘さんをください!と言いにいった時のお義父さんくらい頑固だ。


結果、「あずきバーはかぼちゃの皮と同じくらい硬いが、がんこ餅はそれをさらに上回る硬さ」だということが分かった。

 

では、あずきバーはなんでこんな硬いのか

さて、かぼちゃの皮ほど硬いということが証明されたあずきバーだが、なぜこんなにも硬いのだろうか。
Twitterでおなじみ、井村屋公式(@IMURAYA_DM)の中の人に聞いてみた。

 

ーーあずきバーはなぜこんなにも硬いのでしょうか?

基本的に下記3点が固い理由です。
・乳化剤や安定剤といった添加物を使用していない。
・乳固形分が入っていない。
・空気の含有量が少ない。
昔と比べて変わった?といった質問も頂きますが、固くなりました。
昔と比べて現代では甘さが求められなくなり、甘さを抑えた結果、水分量が増え、その水分が氷になる割合が増え、以前と比べると固くなった…という事です。

 

ーー井村屋さんがおすすめする、食べごろの時間はどのくらいですか?

「固いのがいいんだよ!」という方もいらっしゃいますし、「固すぎるよね…」という方もいらっしゃいますので自分の好みを見つけて頂ければと思います。「少しやわらかく…」という方は軽くレンチンする方もいますし。弊社の会長は「まず、数分眺める」と言っています。
ちなみに私(ナカノヒト)は固いままガシャガシャいくのが好きです。

 

ーー硬さのライバルはいますか?

あずきバーの“固い”は素直に作った結果としてのアイデンティティであって、固さをゴールとして作っている訳ではないので「ライバルはコレだ!」というのはありませんが、今は、「あずきバーの方が固い!」と基準にしている事が、「あれ?○○○の方が固くない?」と変化したとき「負けた…」となるかもしれません。

 

あずきバーの硬さはおいしさに真面目に取り組んだ結果だったのだ。となると、今後さらにあずきバーの硬さが増す可能性も…?いつの日か、「がんこ餅」より硬いあずきバーが食べられる時が来るかもしれない。

 

※記事中に登場する硬さはあくまで編集部独自基準で計測したものであり、必ずしも結果を断定するものではありません。
記事中の画像付きツイートは許諾を得て使用しています。
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