【映画化決定】IT業界を知る監督が『100日後に退職する47歳』を映画にする理由「不思議な縁で集まった」

どんな映画になるのか楽しみです!
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元アプリ開発者47歳さん(@tome_ura)さんがTwitterに連載していた「100日後に退職する47歳」の映画化が決定した。

映画化のきっかけは、映画監督のハシテツヤ(@tetujapan)さんが47歳さんにTwitterで声をかけたことから。

その後、実際に話し合いが進み、2022年2月10日からクラウドファンディングで映画化資金を募集したところ、わずか1日半ほどで目標金額を達成したという。

さらに3月4日、47歳さんを演じるのは俳優のいしだ壱成さんに決定したと発表。ネット上には驚きの声が集まっている。

映画化を熱望したハシテツヤ監督はIT業界での勤務経験もあり、現在もアプリ開発を行っているという経歴の持ち主。トゥギャッチ編集部では映画化実現にこぎつけたハシテツヤ監督に『100日後に~』に魅力を感じた点や、主演俳優を決めたポイントなどをうかがった。

IT業界にいた当時が蘇った

監督はエンジニアとしてのご経歴をお持ちだそうですね。

職業訓練校でプログラミングを勉強してゲーム会社のサーバーサイドエンジニアとなり、外部の業務委託としていろいろなゲーム開発に携わってきました。

担当していた開発言語はPHPです。その後、職業訓練校の仲間とアプリ開発会社を立ち上げ、自社でゲーム開発を行って東京ゲームショウなどにも出品していました。

ご経験から『100日後~』に感銘を受けたのはどんな部分でしょうか。

業務委託時代は、深夜でも休日でもサーバにトラブルがあれば電話がかかってくるような生活でした。職場内でパワハラ的なことも目にしたこともあってIT業界のブラックな空気は味わっていたので、47歳さんの漫画を読んで、当時の記憶が蘇ったような気持ちになりました。

「IT業界内のあるある」がつまった作品は電子書籍化されている

映画化するにあたり、どういった点が魅力やポイントと感じたのでしょうか。

登場人物の関係図がしっかりしてましたし、それぞれの性格や人物像などを深く描いたらより面白い作品になるんじゃないかと思いました。

また、47歳くらいの年齢で、IT業界の中心で働いている主人公に私も共感しましたし、同じように共感する人がたくさんいそうだ、という点が一番の魅力と感じました。

トゥギャッチにて連載中の「サビ残編」にも登場する、同僚のHさんやEさんも人気キャラクターだ

同じ時代を生きてきた人たちが集まった

キャスティングの際、年齢の近い俳優さんにこだわったそうですが、どんな思いからでしょうか。

私自身が47歳さんと同じ年齢で(現時点では2人とも48歳になってますが)、初対面の時から久しぶりに会った同級生のように意気投合しましたので、やはり同じ時代を生きてきた47歳前後の俳優さんが良いのではないかという話になりました。

いしだ壱成さんを主演に決めた、大きなポイントは何でしょうか。

せっかくの面白いコンテンツなので、原作を上回るような演技力のある俳優さんがいいなと思っていました。

そのタイミングで、いしださんが石川県にいるというニュースを見て、自分も石川県出身だったので、謎のシンパシーを感じてすぐにオファーを出しましたw

彼のドラマはよく見ていましたし、演技も引き込まれるものがあってすごく魅力的な俳優さんだと思っていました。

今回は、47歳さんにもいしだ壱成さんにもピピっと来た瞬間にSNSで連絡してあっという間に話が決まっていったので、何か「時代」というか、不思議な縁で動いてるなと勝手に盛り上がっています。

いしだ壱成さんと言えば、主演作のテレビドラマ『聖者の行進』(1998年)や『未成年』(1995年)を通じて演技力を高く評価されている。しばらく俳優業から離れていたが、ファンや芸能界からも俳優としてのいしださんを見たいと期待し続けた人は少なくない。今作はそんないしださんの俳優復帰作でもある。

クラウドファンディングは継続中、22年7月公開予定

クラウドファンディングは3月いっぱいまで募集継続される。出資者への新たなリターンも追加されており、3月8日時点で130%まで伸びている状況だ。

映画の公開は2022年7月頃、ネット配信等を予定しているとのこと。同じ業界を経験し、同じ世代の監督と俳優が集まって映像化される47歳さんの物語が楽しみだ。