松屋銀座の「冷凍ご飯」は1パック600円超え！？食べてみたら、強気なお値段にも納得のクオリティだった

老舗百貨店・松屋銀座が「冷凍ご飯」を発売する。えっ、冷凍ご飯って、あの冷凍ご飯…？

しかも、お値段なんと、2個入り（1個160g）で1296円。つまりお茶碗1杯分で648円くらい。

発売を知らせるリリースを見た時、私は正直なところ思った。「本気・・・？」と。

言うまでもなく、冷凍ご飯はご家庭で誰でも作ることができるおなじみの保存食。さらに「○○のご飯」といった名前で各社が出している「パックご飯」も普及浸透しており、それらが1食分100円ちょいくらいの価格帯であることが多いことを考えると、松屋銀座の冷凍ご飯が、いかにプレミアムな商品かわかるだろう。

いったいなにがそんなにプレミアムなのか、その強気なお値段はどこから来るのか。大変気になったので、3月13日に都内で行われた試食会に参加して確かめてきた。

見た目からして全然違う

今回の冷凍ご飯は、松屋銀座が展開しているハイクオリティな冷凍食品ブランド「ギンザフローズングルメ」のラインナップのひとつとして発売されたもの。商品名はずばり「GINZA FROZEN GOHAN（ギンザ フローズン ゴハン）」。

さっそく、解凍したご飯を試食する。まず、その見た目に驚いた。粒一つ一つがしっかり立っていて、見た目にもツヤツヤしている。冷凍ご飯を解凍したものとは思えないビジュアルだ。

食べてみるとさらに衝撃。米粒はふっくらとして瑞々しく、歯ごたえもしっかりしている。お米の甘みも際立っている。今回は解凍後に冷ました状態のものをいただいたが、いつも食べている冷凍ご飯とは全然違う。感覚的には、窯で炊いたご飯をおひつに移して冷ましたものを食べたような気分である。なんだこれは！めちゃくちゃ美味しいな！

レンチンすることで炊きたてになる技術…？

「ギンザ フローズン ゴハン」は、早稲田大学発のベンチャー企業である株式会社T.M.Lと、松屋銀座が共同開発した商品。詳しく話を聞くと、T.M.Lさんの持つ「ソフトスチーム加工」という特許技術を使って、お米を7割炊いた状態で留めて急速冷凍し、レンジでチンすることで炊きたての状態になるように仕上げているという。

家庭などで作る一般的な冷凍ご飯は、炊きあがったものを冷凍するので、解凍する際にお米の細胞組織が崩れて旨味が損なわれてしまい、どうしても炊きたてよりは味が落ちてしまう。

対して「ギンザ フローズン ゴハン」は、ご飯を炊く最後の工程をレンジに任せることで完成する設計になっている。つまり、冷凍ご飯といいつつも、出来上がるものは炊き立てご飯。なるほど、通常の冷凍ご飯とは一線を画す味わいになるのも納得である。

ちなみにT.M.Lさんによると、数々の食材の加工・保存技術を開発する中でも「お米」の難易度は最も高く、この冷凍技術にたどり着くまでに12年もの年月を要したという。原理は理解できても、なお何を言っているのか全然わからない革新的技術を使って作られているわけだ。

「日本人はお米を何がなんでも美味しく食べるぞという執念が強い民族である」という話題はXでもたびたび拡散されているが、「ギンザ フローズン ゴハン」もまた、日本という国だからこそ生まれた商品と言えよう。凄すぎる。

もちろん、お米の品種もこだわっている。松屋銀座に店舗を構える「米処結米屋」が厳選した「夢ごこち」と「新之助」という2種類を展開する予定だ。

改めて実物を味わい、開発秘話を聞くと、松屋銀座がこの冷凍ご飯にかける本気度がビシビシ伝わってきた。「ギンザ フローズン ゴハン」以外にも、都内を中心に展開する名店とコラボレーションした新商品が同時に発売される。しゃも鍋、生姜焼き、カレーなどハイクオリティでご飯に合うおかずが目白押しなので、気になった人は「ギンザ フローズン ゴハン」とあわせて試してみては。

【商品概要】

・GINZA FROZEN GOHAN 2個入り（夢ごこち　160g×2）1,296円

・GINZA FROZEN GOHAN（新潟産新之助 160g）476円　※いずれも税抜

【販売】

・GINZA FROZEN GOURMET（松屋銀座内の直営店）、松屋オンラインストアなどで3月20日から販売予定。